セキとくしゃみの違い知っていますか(番外編)しゃっくりの意味とは?
大分秋めいた天候になりましたね
過ごしやすいのはいいことですが
夏の影響がもろに出るのはこの時期です
ぎっくり腰や頭痛などの急な痛み
原因が分からない体調不良が出たら要注意です。
早めの治療でしっかり治していきましょう。
今回は番外編ということでこんなことがありました。
治療に来ている患者さんに
「先生、セキとクシャミの違いは
分かったけどシャックリは?」と聞かれましたので
今回は
シャックリのお話しをします
皆さんも一度は経験のある
シャックリの原因はいったいなんだと思いますか
そして、シャックリは
なんの為にあるのでしょうか?
カラダの仕組みには
無駄なモノはありません。
セキやクシャミは
体内からホコリや塵、細菌やウイルスを
体外に排出するカラダの防衛反応でした。
では、シャックリはいったい
何の為にあるのでしょう???
そしてシャックリの中には
恐ろしい病気のサインが隠されていることも
あることを今回はお話していきます。
まずは
シャックリとは何か?
簡単に言うと
横隔膜の痙攣(けいれん)です
横隔膜とはご存知のように
胸とお腹を仕切る筋肉のシートのようなもので
呼吸にとても深く関係している筋肉です。
ちなみに
呼吸には胸式呼吸と腹式呼吸の2種類があり
横隔膜を積極的に使った呼吸のことを
腹式呼吸と呼びます。
よく見かけるのが
ヨガなどでお腹を膨らましたり
凹ましてするのが腹式呼吸と
言っている人もいますが
正しくは
横隔膜を使った呼吸が
腹式呼吸であって
横隔膜を積極的に使うことで
その結果お腹が膨らんだり凹んだりするのです。
これを勘違いして
横隔膜を意識しないで
お腹だけ膨らましたり
凹ましている人がたまにいてますので
注意してください。
横隔膜は肋骨の一番下にあるのですが
分かりにく人は
ミゾオチを広げたり狭くしたりを意識して
呼吸をしてみてください。
その横隔膜が何らかの原因で痙攣をおこし
声帯が緊張して狭くなった所に
息を急激に吸い込む為に
ヒックヒックと言う音になるのです
シャックリが横隔膜の痙攣だと
分かったところで
なぜ?シャックリは必要なのか?
セキやクシャミが
カラダの防衛反応だったのに対して
シャックリは
カラダの防衛反応でもないし
特に健康に役立っているようには思えません。
では、なぜシャックリはあるのか?
実はシャックリは生まれて来てからは必要なく
お母さんのお腹にいてる時
つまり、胎児の時にとても
重要な役目をするのです。
胎児が母体の羊水の中に
浮かんでいるとき
飲み込んだ羊水で膨れた胃の刺激により
横隔膜がけいれんを起こすことがあり
これらの運動がしゃっくりと言われています
その他
胎児が呼吸の練習のために
自身で肺への血液循環を促すために
横隔膜を動かして
「ヒックヒック」の練習を
しているのではないかと言われています。
こうしたことから
シャックリは胎児期の名残ということになります。
私たちはお母さんのお腹の中で
すでに呼吸の練習をしていたなんて
とても神秘的だと思いませんか?
やはり
カラダの仕組みで無駄なものは
ないと言う事が分かります
次にシャックリの原因となる
引き金についてお話したいと思います。
シャックリの引き金となるのは
・暴飲暴食
・炭酸飲料を飲んだとき
・たばこの吸いすぎ
・食事や飲酒のときに空気も一緒に飲み込んでしまったとき
・肥満
これらによってしゃっくりが
起こりやすくなると言われています。
シャックリは始まると
一定の間隔で繰り返しますが
普通は自然におさまる事が多いですが
中には恐ろしい病気のサインのことがあります。
外国には68年間もシャックリが
止まらなかった人もいるようですが
一般には48時間以上続く場合は
「難治性しゃっくり」として
何らかの病気が原因になっている
可能性が高いとみられます。
以下に難治性シャックリが現れる
恐ろしい病気をお知らせしますので
もしからした?など
心当たりがある方や
知り合いに該当する人がいる人は
かかりつけの病院で相談してみてください。
<しゃっくりを引き起こす主な病気>
・横隔膜を直接刺激する病気:横隔膜下腫瘍、肝臓がんなど
・横隔膜神経を刺激する病気:食道がん、肺がん、甲状腺がんなど
・脳神経系の病気やけが:脳腫瘍、脳梗塞、頭部外傷など
・呼吸器や消化器の病気:肺炎、気管支ぜん息、消化器系のがんなど
・代謝性の病気:アルコール中毒、痛風、尿毒症など
いかがでしたか?
シャックリは胎児の時の
呼吸に練習だと言う事が分かりました。
そして48時間以上続くシャックリには
とても恐ろしい病気が隠されている事が
お分かりになったでしょうか?
ちなみにですが
もし、シャックリがおきた時に
皆さんはどのようにして止めますか?
民間療法には
たくさんのシャックリの止める方法があります。
いくつかをご紹介すると
・舌を引っ張る
・眼球を押す
・くしゃみを誘発する
・冷たい水を一気に飲み干す
・急に驚かす
・かきのへたを煎じて飲む
本当にいろいろな方法があります。
自分のオススメとしては
息を大きく吸って止めって
ゆっくりと吐く方法です
① 10秒かけて限界まで息を吸う
(この時に横隔膜を下げるイメージでする)
② 15秒間息を止める
③ 10秒かけてゆっくり限界まで息を吐く
④ 5秒かけて吸う
⑤ 普通の呼吸にする
これは
息を限界まで大きくすって止めることで
横隔膜がストレッチされて
痙攣が止まると仕組みを使っています。
ご参考にしてください
今回もお読みいただき
ありがとうございました。