自律神経の不調やうつ症状を脳の視点から考える。その3
前回書き忘れていましたが
「梅雨入りしていたんですよね」
曇りや雨が続くと湿度が高くなるので
蒸し暑くなり、さらにストレスが増え
体力を消耗し体が動かしにくくなる
(だるいとか元気が出ないとかです)
そういう時は
無理やり元気を出すのではなく
活動量を普段の7~8割にとどめ
「控えめにしていく」ことが大事です。
ただ常に負荷にさらされているので
しっかり休まないといけません。
入浴といつもより多めの(30分ぐらい)睡眠を
心がけてください。
今回は前回に引き続き
自律神経の不調やうつ症状を脳の視点から考える。その3です
2週連続で
「自律神経の不調やうつ症状を脳の視点から考える」を
送ってみました。
まずは、今までの復習にいきましょう。
1.前頭葉(おでこ)は一番進化した皮質であり、疲労に弱い。
疲労すると、感情コントロール・予期・計画・実行する能力が低下。
すると、うつの症状が出現。
2.対策として
刺激から遠ざかる・深呼吸をして酸素を取り入れ、疲労を回復させる。
3.5感全てが前頭葉(おでこ)に伝達されるため、
疲労回復後には様々な刺激を受け、前頭葉(おでこ)を活性化させる。
このようなことをお伝えしてきました。
今回は「意識と感覚」というテーマでお伝えいたします。
意識すると刺激は増幅
このブログでお伝えしたことの根底には、
「脳の活性化には酸素・栄養・刺激が必要」があります。
そして
刺激は五感を通して前頭葉(おでこ)に伝達されるのですが
結論から言いますと、ただ刺激を受けるのではなく
その刺激を意識することで
刺激は増幅しながら前頭葉(おでこ)に伝わるということ。
例えば、ご飯を食べている時
味や食感、香り・歯ざわり・噛み応え・のど越しといった感覚を
意識して食べる場合は、意識しないで食べる場合よりも、
前頭葉(おでこ)に伝わる刺激が増幅するということです。
新聞やテレビを見ながらご飯を食べた場合、
前頭葉(おでこ)に伝わる刺激は少なくなります。
食べ物の場合、相当まずいものでもない限り、
脳には「栄養を取れる」という刺激が入っているので
それは「快」の刺激になります。
そのため「快」の刺激が増幅されると
脳は快楽物質を自ら分泌し、快楽状態に浸れるのです。
うつや自律神経失調症になると、
脳は不快な状態が続いていますので
快楽状態にしてあげることはとても大切です。
この時、砂糖や人工甘味料のような甘いものは避けてください。
急激に「快」が進み依存性が高くなります。
こうなってしまうと、体の調整は難しくなります。
もちろん、食べ物だけではありません。
・肌触りのいいものを身に着けた感覚
・運動するとき、どの関節をどれくらい動かしているかの感覚
・音楽を聴く際の、音やリズムの感覚
これらの感覚を意識することで
前頭葉(おでこ)にいい刺激が送られるのです。
意識しないことで得られるものとは?
実は我々は、ストレス状態にある時、
それらを意識しないようにすることが多々あります。
いわゆる「気にしない」ということです。
これはこれで一定の効果はあります。
しかし、ストレスを意識しないということは、
それらの刺激を和らげる効果はありますが、
前頭葉(おでこ)に伝わる刺激の低下につながります。
すると
前頭葉(おでこ)が活性化せず、
ストレスに対処する能力も低下してしまうのです。
前回お伝えしましたが、
前頭葉(おでこ)以外は、情報の入力と統合しか行いません。
具体的な行動の指令を出力するのは全て前頭葉(おでこ)です。
そのため
前頭葉の機能が低下すると、入力されたことに対して
反応できなくなってしまうのです。
つまり、ストレスに対応できずに
ストレス状態が続くことになるのです。
感じることは全ての始まり
今日において世界的に(先進国が特に多いです)
うつ病、自律神経失調症の対策が急務です。
そのため世界各地の様々な場所で
ワークショップが開催されていますが
「感じる」ということはとても重要視されます。
うつでも自律神経失調症でもトラウマでも
「感じる」ことができて改善が始まります。
このように
感じるということを意識するのはとても重要視されていますが
脳の働きからいっても、とても大切なことなのです。
5感をフルに使い生活をする。
このことが体力の低い幼少期までの子供たちが
うつ病や自律神経失調症にならない最大の要因なのです。
これを読まれている皆様も
日々5感を感じる要素を生活に取り込み
生活をしてみてください。
3回にかけて書いていきましたが
いかがでしたでしょうか?
わからないことがあれば
院長の私まで何でも聞いてください。
最後までお読みいただき
ありがとうございました。