苦痛が大きいほど喜びも大きい!!!
まだまだ朝夜と昼の寒暖差が激しいのが続きますね
当院も自律神経が乱れて体調が急に悪くなる方が
増えてきているのが印象的です。
今簡単にできる対策はしっかりお風呂に入って
しっかり寝ましょう。
当たり前のことですが、これが効果高かったりします
急激な寒さに入る前に体を崩さないようにしましょう。
今回は
「苦痛が大きいほど喜びも大きくなる」
というテーマで書いていきます。
とっても道徳的に聞こえますが
実はこれ、神経の働きのことなのです。
つまり神経というのは
苦しみを感じるほど喜びも感じるという性質を持つのです。
いきなり重い話ですが
幼少期の虐待
長く続く体調不良
疲労困憊が続く毎日
これらは体にとって非常に苦痛です。
そのため、体はありとあらゆることを行います。
それでもこれらの問題から逃れられないとき
体は「解離(かいり)」という状態になり
苦痛を和らげようとします。
解離とは
無意識的な防衛手段であり
感覚・記憶・思考・感情・意思などを
まとめる能力が低下することをいいます。
つまり苦痛ならば
感じない方がいい
記憶していない方がいい
感情的にならない方がいい
意思などない方がいい
というように無意識は感じ取るのです。
まるで幽体離脱するかのように
自分の体から魂が抜けだしているような感じになります。
すると、あたかも自分の体が他人の体のように感じます。
つまり、解離が起きると
苦痛があってもそれは
他人に起きているように感じられるのです。
そのため苦痛がやわらぐのです。
これは神経機能の
「感じる」という働きを
低下させることで行っているのです。
これは非常に危険です。
なぜなら、苦痛を感じなくなると
その苦痛から逃れようとしなくなるため
苦痛を受け続けてしまうからです。
例えば、沸騰したやかんを触ったら
「熱い」という苦痛を感じます。
すると、一瞬にして手を引っ込めます。
もし、この苦痛が感じられなければ
手はやかんに付いたままになり火傷してしまいます。
しまいには火が燃え移って
手まで燃えてしまうかもしれません。
苦痛はちゃんと感じた方がいい
つまり、苦痛を感じにくくなると
苦痛を受け続けることになるのです。
さすがに手に火がつけば分かるかもしれませんが
ご自身の肩こりや体の冷え
あるいは体のゆがみに気付かないことは多々あります。
長くうつや自律神経失調症などの症状をお持ちの方は
多かれ少なかれ「解離」が起きていることがあります。
そのような方は、「感じる」という神経機能が低下して、
自分の体が自分の体のように感じない
いままで楽しかったことをしていても楽しくない
味が分からない
なんだかいつも体が浮いているような気がする
体がうまく動かせない
といった感覚になります。
そして解離が起きている患者さんは
症状が治っていく過程で苦痛を感じ始めます。
例えば
冷えはちゃんと感じた方がいい
症状は良くなっているのに肩こりがし始めた
体が冷えてきたなどがありますが
これらは神経機能が改善され
解離で感じなかった感覚が戻ってきているのです。
苦痛と喜びは同じです
神経的には
苦痛を感じにくいときは喜びも感じにくくなっています。
なぜなら、同じ「感じる神経」が働くからです。
苦痛も喜びも感じなければ
人生がとてもつまらないものに思えてしまいます。
もちろん、
痛みや辛さが続くのは嫌なものですが
それらの原因にきちんと対処して
喜びもきちんと感じられるようにしたいです。
いろいろ書きましたが
「苦痛を感じにくくなると喜びも感じにくくなる」
ということだけでも覚えていただければ幸いです。
最後までお読みいただき
ありがとうございました