なかなか治らない腰痛はどうすればいいのか?
少し前になりますが
台風25号で被害にあわれた方の
1日も早い回復を心より願っています。
そして今週台風26号が来ます
何も被害がないことを願いますが
約1週間雨模様なので
気分も落ち気味になりやすいので
無理に動いたり活力を上げたりはしなくていいので
ゆったり過ごすぐらいで負荷をかけすぎないように
気をつけて生活してください。
今回はなかなか治らない症状として
「腰痛」があげられますが
それに対してどうしたらいいのかについて
書いていきます。
治らないのは腰が悪いのではなく
腰が働きすぎていることを知ってほしい
何年も腰が痛い。
もう10年以上付き合っている。
腰痛は身体の悩みのベスト3に必ず入ります。
それだけ多くの方が悩み
その多くが何年も抱えたままでいます。
マッサージや電気に湿布や注射。
そのときは楽になっても
また同じ場所が痛くなる。
そして多くの方が自分の腰はもう治らないと思う。
その考え方を今日だけ手放してください。
何年も治らない腰痛は
腰そのものが原因とは限りません。
痛む場所と原因のある場所は
違うことが本当に多くあるからです。
そもそも関節には得意な仕事がある!
身体の関節にはそれぞれ得意な仕事があります。
専門的にはモビリティとスタビリティと呼ばれます。
モビリティとは動く力。
スタビリティとは支える力。
バイオメカニクスの視点
(バイオメカニクスとは物の体の構造や運動を
物理学(力学)の視点から分析しその仕組みや働きを解明する学問)
で大きく分けてみます。
・足首は動くことが得意。
・膝は支えることが得意。
・股関節は動くことが得意。
・腰椎は支えることが得意。
(腰椎とは腰の背骨のことです)
動く。
支える。
動く。
支える。
関節は下から得意な仕事が
交互に並んでいるのです。
慢性の腰痛もこの考え方に
当てはめると見え方が変わります。
それではねじる仕事は誰の担当?
腰にも動きはありますが
大きなねじれは担当しません。
身体をねじる動きは股関節や胸椎などが大きく分担し
腰椎はその間で捻じれではなく身体を支えるのを担当します。
その関係が崩れて
ねじれが腰に集まると腰は傷みます。
なぜなら担当ではない仕事を毎日させられるからです。
腰に負担が集まるときとは?
もちろん腰そのものに原因がある場合もあります。
その場合は腰への治療で改善していくことがあります。
けれど何年も治らない方はそれをしても戻ってきます。
腰を治療しても繰り返すなら
腰以外にも原因を探していく。
そこが長引く腰痛を紐解く糸口になります。
・足首が固い。
・股関節の動きが悪い。
・股関節と骨盤の連動が悪い。
・骨盤と腰椎の連動が悪い。
そのような状況でも身体は動くことをあきらめません。
本来は腰椎以外の関節が
担当するはずの動きを最終的に
腰椎が引き受け始めます。
担当でない仕事をやらされるなんて
あなたでも嫌ですよね。
もう一度整理すると
他の関節の動きや連動が
悪くなった分の負担を腰椎が引き受けて働かされている。
これが慢性腰痛が改善しない理由の一つです。
つまり腰が悪いのではなく腰が働きすぎているのです。
柔軟の話はよく出ますが柔らかいだけでは足りない事実
腰痛の原因が股関節が硬いだけなら
柔らかくすれば済むはずです。
ところが180度の開脚ができる方でも腰痛になります。
柔らかいことと正しく使えていることは別です。
関節は安定させて使えなければ連動はうまくいきません。
とある患者さんの腰痛について
今年の2月に仕事や家事で
身体を酷使してこられた患者さんを診ました。
長年の腰痛を抱えていて
15分ほど座っているだけでも腰や股関節が痛くなる。
車や歩行での移動もつらいという状態でした。
治療していて見えてきたのは股関節。
股関節を安定させて使えず
股関節と骨盤と腰椎の連動に
問題があると考えました。
そこで股関節への施術と
運動の指導を数回に分けて行いました。
しばらくしてご本人からこんな連絡が届きました。
「2時間車の運転しても大丈夫で歩行痛はかなり軽減した」
もちろんすべての方に同じ結果が出るとは限りません。
僕がしたのは股関節が動くようにして
その動きを骨盤や腰椎とつなげること。
やったことは腰がしていた仕事を減らすことだけです。
10年治らないのではない
10年間腰が痛い。
けれどそれは腰が10年間
治らなかったという意味ではありません。
10年間やり続けた腰に
負担のかかる動きがあったということです。
慢性の腰痛の方に多いのは
股関節より先に腰を使う動きが
癖になっている方がいます。
自分は現場にいてそう感じています。
ではなぜそうなったのか?
ぎっくり腰をやったとき。
ヘルニアの痛みがひどいとき。
腰の激痛を経験すると
上半身を前へ倒すことが
怖くなることがあります。
椅子から立ち上がる時もその恐怖から逃れようと
上半身を真っ直ぐに起こしたまま
立ち上がろうとします。
これは痛みを避けるために
上半身を曲げずに動こうとする逃避動作です。
痛みが強い時にはそれでいいのです。
あの時それは正しかった。
腰を守るための必要な動きでした。
問題は痛みが消えたあとも
その動きが残ることです。
前へ倒れないようにすると
股関節が十分に使わず立ち上がるようになります。
脳が覚えるのは立ち方だけではありません。
股関節を使わずに動く方法そのものです。
・前かがみになるとき
・物を拾うとき
・靴を履くとき
日常のさまざまな場面でも
股関節を使わず腰を使う動きが続いていきます。
あの日腰を守ってくれた動きが
痛みがなくなった今も残り
腰痛を長引かせていることもあるのです。
確認してほしいのは立ち上がり方を見てほしい
椅子から立ち上がるとき
十分に上半身を前に倒して
お辞儀をしているでしょうか?
どれくらい倒すのか?
目安は頭が膝より少し前に出るくらいです。
そこまで股関節を曲げて
身体を前へ運んでから立ち上がります。
それとも上半身を起こしたまま
真上へ立とうとしていないでしょうか。
後者であれば前への重心移動が少なく
腰へ負担が偏りやすくなります。
ここで椅子に座るときを思い出してください。
お尻を後ろに引きながら上半身を前に倒します。
つまりお辞儀をしています。
誰にも教わっていません
それが自然な動きです。
立ち上がるときはその逆をたどるだけです。
座るときはお辞儀をする。
立つときはしていない。
同じ椅子の行き帰りで片道だけが違うのです。
つまり立ち上がる動きだけが
痛みへの恐怖と結びついたからです。
腰への負担が少ない立ち上がり方は
まず股関節から上半身を前に倒す。
頭が膝より少し前に出る。
そこから立ち上がります。
そうするとお尻は椅子から離れやすくなります。
前に倒しにくい方は足の幅を少し広げてみてください。
やってみると感覚が違います。
お辞儀をして立つと足の裏に体重が乗ります。
脚で立っている感覚です。
お辞儀をせずに立つと腰のあたりで
身体を持ち上げる感じがします。
普段どちらで立っているでしょうか。?
覚えた動きは覚え直すことが必要(リハビリをしよう)
ここが今日いちばんお伝えしたいところです。
覚えたものは覚え直す。
無意識にやっている動作を
意識してやり直していく。
最新のリハビリでもこうした動作の
学び直しは慢性痛を改善するうえで大切にされています。
1日に何十回もある立ち上がりのうち
まずは3回だけ意識してみてください。
・朝起きたとき
・食事のあと
・寝る前
その繰り返しが
新しい動きを覚えるきっかけになります。
必ず腰だけを見ないこと!!!
腰痛の原因が股関節だけだと
言いたいのではありません。
大切なのはなぜ腰に負担が集まっているのかです。
とくに股関節は
柔らかくするだけでは足りません。
きちんと動かせること。
安定して使えること。
そして骨盤や腰とうまく連動することが大切です。
慢性の腰痛を変えるには
治療する側と患者さんの二人三脚が必要です。
動きにくくなった関節を動けるようにする。
身体の連動を整えていく。
これは治療する側の役目です。
けれど毎日の動き方を
覚え直していくのはご自身にしかできません。
治療で身体を整え
日常では正しい動きを繰り返して覚える。
この2つが揃ったとき
長年続いた腰痛も変わり始めます。
なお前に倒すと痛みが出る方。
お辞儀をしようとしてもどうしてもできない方。
痛みが長く続く場合。
夜中に痛みで目が覚めるような場合。
脚の痺れや力の入りにくさがある場合。
そうしたときはまず医療機関で
精密検査を受けてください。
そこで大きな異常が見つからない場合は
身体の専門家に股関節をうまく使えているか?
身体全体がきちんと連動して動いているか?
そうしたところも見てもらってください。
自分では気づけない動きがあるからです。
腰が痛いからといって腰が悪いとは限りません。
次に椅子から立つとき
少しだけ動き方を意識してみてください。
そこが腰痛を変える最初の一歩になるかもしれません。
最後までお読みいただき
本当にありがとうございました。


















