不安を違った視点から考えてみる(原因と対策その2)
昨日は久しぶりに雨が降りました。
この時期の雨はこれからの
気温の低下を促進させます。
予報では今年はすぐに寒くなりそうにないので
まだ冬に向けての準備がゆっくりできそうです。
今回は「不安」を
違った視点から説明していきます。
そもそも不安というと嫌なものと考えがちですが
不安がないとどうなるかを考えてみましょう。
不安という危険を知らせるサインは必要?
例えば赤信号。
赤信号は「危険ですよ」という社会的なサインです。
そのため
赤信号はこの先に危ないことがあるかもしれませんと
わざわざ不安を起こさせています。
赤信号なのに道路を渡ろうとするときは
必ずいつもより左右を注意深く確認するものです。
ここまで書くと分かっていただけたかと思いますが
実は不安というのは自分の身を守るためにあります。
ですから、不安というのはなくなることはないのです。
「不安で不安でしかたがない」という方は
不安を全部なくしたいと考えてしまいがちですが
ある程度の不安は生きる上で必要不可欠なのです。
不安の作られ方について
例えば、あなたが可愛い野ネズミだったとします。
巣の中は危険がほとんどありませんが
おなかが空けば、エサを取りに
外に行かなければなりません。
巣のそばにエサがあればいいのですが
なければ遠くまで餌を探しに行く必要があります。
それだけ危険が増えますから
不安が必要となります。
エサが近くにあるような環境は
自分のとって心地の良い環境で育つと
不安を感じる能力は低くなります。
逆にエサを遠くまで探さなきゃいけないような環境
つまり、自分にとって心地よくない環境で育つと
不安を感じる能力が高くなります。
不安を感じる能力が高いということは
それだけ『色々な危機に対処できる』ということなのです。
日本は「平和ボケ」などと言われることもありますが
平和であればその環境で
ぬるく生きてきてしまう
ということが起きてしまうのです。
しかし
多くの不安で困っている方は
『色々な危機に対処できる』と思うことはありません。
なぜなら
自分の能力に蓋をしている方が
ほとんどだからです。
どんなものに蓋をしているかというと
感情や体の動きに蓋をしているのです。
不安な方ほど体を動かしません。
それは以前、不安の隠れた2つの原因でお伝えした
「興奮」を抑え込んでいることになるのです。
ちなみに興奮とは
怒り・哀しみ・喜び・恐れの感情のことを言います。
激しく怒る
激しく哀しむ
激しく喜ぶ
激しく恐れる
これらを体や声を使って表現しないことは
自分の能力に蓋をしてしまっているのです。
逆にこれらの感情を
体や声を使って自分の外に出すことは
自分の能力を上げることになりますので
心身が強くなりストレスを
払いのける力がついてくるのです。
不安を感じている方
少しずつでも良いので
感情を表に出していきませんか?
感情がうまく出せないという方は
前回の復習にもなりますが
体を動かすだけでも
「興奮」させることはできますので
体だけでも動かすようにしましょう。
2回に分けて
不安症(パニック障害)に対しての
原因や対策を書きました。
ここに書いてあることだけを
やっていれば大丈夫
とは絶対なりませんが
ひとつの対策として取り組んでみてください。
細かくはその人の体調や環境によって
変わりますので、詳しくは当院に
お問い合わせください。
最後までお読みいただき
ありがとうございました。